店頭やCMなどで多く見かけるようになった格安スマホ。

しかし格安スマホと言われても、

「格安スマホって何?」
「格安スマホが安い理由には、何かデメリットがあるの?」

など、その実態を詳しく把握してない人も多いでしょう。

そんな方のために、今回は格安スマホが安い理由やその特徴、初めての方にもおすすめの格安スマホなど、ご紹介していきます。

この記事を読めば、格安スマホの基礎知識を身に付けられるでしょう。ぜひ参考にしてください。

そもそも格安スマホって何?まずは基本をおさらいしよう

格安スマホの特徴

そもそも「格安スマホ」とは何なのでしょうか?

格安スマホとは、大手キャリアのスマホと比べて、安く利用できるスマホのこと。

普通のスマホを使っている人が格安スマホに買い替えると、最大で月額料金を4分の1ぐらいに減らせる可能性もあります。

ここでは、そんな魅力的な格安スマホの基本を詳しく解説していきます。

格安スマホの5つの特徴

格安スマホの特徴として、まず思いつくのは「安さ」ではないでしょうか。

その他にも、大手キャリアと異なるいくつかのポイントがあります。

ここでは格安スマホへの理解が深めるために、5つの特徴をご紹介します。

利用料金が安い

格安スマホの最大の特徴は、「格安」という名前の通り、とにかく利用料金が安いということです。

各社のプランによって料金は多少変わってきますが、スマホから格安スマホに買い替えることで、携帯の月額料金を最大4分の1程度まで抑えることもできます。

3大キャリアの回線を利用している

格安スマホを取り扱う会社は、自社での通信回線を持っていません。

そのため、通信回線を持っている、ドコモ・au・ソフトバンクからなる3大キャリアの回線を借りて、音声通信やデータ通信のサービスを実現しているのです。

データ通信SIMor音声電話機能付きSIM

格安スマホ「データ通信SIM」と「音声電話機能付きSIM」といった2種類のSIMがあります。

まずは、それぞれの特徴を下記の表で見ていきましょう。

SIMの種類 電話 データ通信
データ通信SIM ×
音声電話付きSIM

このようにデータ通信SIMは、データ通信のみとなり電話はできません。

その一方、音声電話付きSIMはキャリアで使用する携帯のように、自分の電話番号を持って、音声通話をすることができます。

上記どちらかのSIMをスマホ端末にセットすること「格安スマホ」として使えるようになるのです。

キャリアの番号を引き継げる!

格安スマホでも、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)というサービスを利用することで、キャリアの電話番号を引き継ぐことが出来ます。

MNPは、「他の携帯会社に機種変更すると、電話番号も変わってしまう」という多くの不満を受けて導入された制度。

大手通信会社だけでなく格安スマホにも対応しています。

080や090だけでなく、070からはじまる電話番号も引き継ぎ可能です。

契約期間の縛りなし

データ通信の格安スマホは3大キャリアのような2年ごとの契約期間の縛りません。

そのため、いつ解約や機種変更をしても違約金が発生せず安心です。

音声電話機能付きの格安スマホの場合は、約半年から1年の最低利用期間が設けられていることが多いでしょう。

こちらの期間が終われば違約金なしもで、いつもで解約できる仕組みになっています。

3大キャリアより格安スマホのほうが安い4つの理由

格安スマホが安い理由

格安スマホは、なぜ3大キャリアよりも使用料金が安くなるのでしょうか?それには4つの理由があります。

格安スマホの安さに疑問を抱いている方は、ぜひチェックしてみてください。

1. 通信回線の維持費がない

3大キャリアは独自の通信回線を作る初期費用に加え、基地局のメンテナンスなどで年間数千億円の維持費が必要となります。

しかし格安スマホなら、3大キャリアが所有する通信回線をレンタルしているため、設備投資費や維持費がかからないのです。

その結果、低価格でサービスを提供することが可能となっています。

2. スマホ端末は「別売りor格安スマホセット」を選択できる

格安スマホには、「SIMカードのみ・SIMカードと端末のセット」といった2種類の購入方法が選択可能。

SIMカードのみ購入の場合は、自分で端末を用意する必要があります。中には格安SIMカードに対応していない端末もあるため、事前に確認しておくと安心でしょう。

そして格安スマホセットは、3大キャリアでの販売方法と同じ。端末を購入すると同時に格安SIMを契約出来るため、初めて購入する方にも安心です。

格安スマホの場合、セットにすると端末料金の割引キャンペーンを行っていることもあります。

3. 広告費・人権費を削減している

格安スマホは、インターネット上での申し込みがメインです。

3大キャリアのように実店舗を全国展開してたり、販促に膨大な広告を出していることもありません。

そのため

  • 店舗確保
  • 人件費
  • 広告費

といった運営費が必要ないため、その分低価格でサービス提供することができるのです。

4. 自分に必要な契約プランだけ選べる

大手キャリアの料金プランは、通話かけ放題プランなど基本使用料が初めからフル装備のため、料金が高くなってしまいます。

しかし格安スマホの料金プランは、データ通信費と通話料金が分けられてるため、以下のような多くのサービスは有料オプションとなります。

  • バックアップ
  • セキュリティ管理
  • 操作アシスト
  • 通話かけ放題など

自分に必要な契約プランだけを取捨選択し、無駄を省けるので、結果的に使用料金を安くすることが出来るのです。

代表的な大手キャリアと格安スマホの基本プラン料金を比較!

まずはこちらの代表的な大手キャリアである「NTTドコモ」と格安スマホ「UQ mobile」の基本プラン料金の比較表をご覧ください。

普通のスマホ
(NTTドコモ)
格安スマホ
UQmobile
端末 ドコモスマートフォン HUAWEI nova lite 3
かけ放題 家族通話無料 無料通話なし
データ通信料 30G データ無制限
月額 6,458円~ 4,190円~

このように双方を比較すると、月額料金は2,268円も格安スマホが安くなります。

契約期間を2年とすると、その差額はなんと53,892円にまで広がるのです。

さらにSIMカードのみのプランを契約すれば、月額2984円までおさえることができます。

安いだけで選ぶのはダメ?格安スマホで知っておきたい4つの注意点と対策方法

格安スマホの注意点

格安スマホがいかに安いか、おわかりいただけましたでしょうか?

これだけ安いとすぐにでも格安スマホを購入したくなりますが、その前に知っておきたい注意点もいくつか存在します。

ここでは、その4つの注意点と、対策方法を解説していきます。

1. キャリアメールが使えない

多くの格安スマホでは、技術やコスト面の問題からキャリアメールを使用することが出来ません。

このキャリアメールとは「…@docomo.ne.jp」などのアドレスで使用する、携帯電話用のメールサービスのこと。

高い信頼性があり、ガラケー時代から広く世の中に浸透しています。

GmailやYahoo!メールなどのフリーメールで代用出来ますが、ガラケーへのメールは迷惑メール設定にはじかれて届かなかったり、サービスの登録が出来ないサイトもあるので注意しましょう。

キャリメールを使える格安スマホもある!

格安スマホは基本的にキャリアメールを使用できませんが、以下2つのサービスは例外となります。

  • UQ mobile
  • Y!mobile(ワイモバイル)など

上記の会社が提供する格安スマホは、大手キャリアのキャリアメールと同じく独自でメールアドレスを提供しています。

そのため前述したフリーメールでは出来ないことも、不自由なく行えるのです。

2. 電話代が高い

ほとんどの格安スマホでは、通話料が30秒で20円程度になります。

実際にどの程度、通話料金がかかるのか?電話をかける時間ごとに料金を見ていきましょう。

  • 1ヵ月間電話なし…0円
  • 1ヵ月に1時間…2400円
  • 1ヵ月に3時間…7200円

このように単純計算すると、たった3時間で1万円近い料金が発生してしまうことも。

そのため頻繁に電話をかける必要がある人は、注意しましょう。

格安スマホで電話代をおさえるなら「電話アプリ」が便利

格安スマホの通話料をおさえる方法として、電話番号をそのまま引き継げる「電話アプリ」といったサービスがあります。

下記の表に代表的な5社の電話アプリと料金をまとめるので、確認していきましょう。

格安スマホ 各社 電話アプリ 通話料
LINEモバイル いつでも電話 10円/30秒
楽天モバイル 楽天でんわ
mineoスマホ mineoでんわ
OCN モバイル ONE OCNでんわ
nuroモバイル nuroモバイルでんわ

電話アプリを利用することで、通常の通話料金から半額程度までおさえることができるのです。

また上記の電話アプリは、大手キャリアと同様の電話回線を使用しているため、音質にも問題ありません。

相手側には自分の電話番号もちゃんと表示されるので、携帯電話と同じ感覚で使えますね。

3. 通信速度が遅くなる可能性あり

格安スマホは3大キャリアと比べると、時間帯によって通信速度が遅くなることがあります。

前述したように、格安スマホは三大キャリアの回線を一部借りている状態で、通信が出来る状態になっています。

そのため下記の時間帯はスマホ利用者が増えるため、混雑が起きて回線が遅くなることも。

回線が遅くなるタイミング 時間帯
通勤・通学 8時ごろ
お昼休み 12時ごろ
帰宅途中 18時ごろ
寝る前 24時ごろ

また上記の時間帯だけでなく、ターミナル駅など人口が極端に集中する場所でも通信速度が遅くなることもあるので注意しましょう。

大手キャリアに劣らない速度を維持する格安スマホも!

中には、大手キャリアに劣らない速度を維持する格安スマホも存在します。

こちらのグラフをご覧ください。

格安スマホの回線速度

大手キャリアのソフトバンクを基準に比べてみると、以下の3社は比較的回線速度が安定していることがわかります。

回線速度が安定している格安スマホ3社

午前中に強い、午後に強い、など偏りはあるものの、大手キャリアとほぼ変わらない回線速度でデータ通信を楽しむことが出来るのです。

4. キャリア決済ができなくなる

キャリア決済とは、商品やサービスの購入金額を携帯電話の料金と合算することで支払う、電子決済サービスのことです。

暗証番号を入力するだけで支払いが完了する、とても便利で簡単な支払方法といえます。

AmazonやAppStoreなど日常的に使用頻度が高いサービスにも対応しているため、普段から愛用している方も多いのではないでしょうか。

ドコモ spモードコンテンツ決済
d払い/ドコモ払い
au auかんたん決済
Softbank ソフトバンクまとめて支払い

格安スマホには、こちらのキャリア決済にほぼ対応していません。

普段からキャリア決済を使用している人が格安スマホに乗り換える際は、支払い方法の代替えを考える必要があるでしょう。

キャリア決済の代替え案を検討してみよう

キャリア決済の代替えとして、一番のおすすめはクレジットカードです。

お店やネット上のショッピングのほとんどの決済に対応しているため、キャリア決済の代替としては充分でしょう。

使用することでポイントがたまるなどの優待が多いことも、嬉しいポイントですね。

5. 海外でデータ通信が使用できない

格安スマホを海外で使う場合、電話番号はそのまま使えるので通話は出来ますが、データ通信が使用出来ません。

一方、大手キャリアでは「海外ローミング」というサービスを使うと海外でも通常通りの通話や通信が行えます。

海外ローミングとは、大手キャリアが他国のキャリアと提携を結ぶことで、海外のキャリアの電波を拾えるという契約のこと。

格安スマホは上記の契約をしていないため、海外ではデータ通信が使えないのです。

現地でSIMカードを購入すればデータ通信も可能!

SIMフリーである格安スマホは、現地のキャリアのSIMカードを差し込むことで、データ通信が可能になります。

ただ、SIMカードを差し替えると同時に、電話番号も現地のものになってしまうため、現在の電話番号は利用できなくなってしまいます。

SIMカードは現地の空港内にあるキャリアのカウンターなどで販売されているケースが多いです。

またWEB上で予約できるサービスも増えているので、事前に手続きしておくと間違いないでしょう。

格安スマホをおすすめしたい人・おすすめできない人の特徴

ここまでの格安スマホに関する基礎知識や特徴などのご紹介で、理解は深まったでしょうか?

実際に、格安スマホはどんな人が向いて、どんな人が向いていないのか、それぞれの特徴を見ていきましょう。

格安スマホをおすすめしたい人

格安スマホをおすすめしたい人の特徴は以下の3つです。

  • いまの携帯料金をもっと安くしたい
  • 電話する頻度が少ない
  • Wi-Fi環境が充実しているなど

これらの特徴に当てはまると思ったら、ぜひ格安スマホに乗り換えてみてください。

今までの使用環境を変えることなく、大幅に料金をカットすることが出来るでしょう。

格安スマホをおすすめできない人

格安スマホをおすすめできない人の特徴はこちらの3つです。

  • 電話を利用する機会が多い
  • どこでも高速の通信回線で利用したい
  • 海外に出向く機会が多いなど

特に電話を多く利用する人などは、キャリアのかけ放題プランなどを利用するほうがお得でしょう。

まずは自分のニーズに合わせて、格安スマホが向いている検討してみることが大切ですね。

一度検討し直してみましょう。

格安スマホを検討するならどこがおすすめ?初心者向けの格安スマホ3選

ここでは以下の3つの観点から、おすすめの初心者向け格安スマホをご紹介します。

  1. 初心者でも安心できるサポートが充実
  2. 安くスマホを利用できる
  3. どこでも問題なくネットを利用できる

種類やプランがたくさんあって、どの格安スマホを選べばよいのか悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

楽天モバイル

楽天モバイル
プラン名 データ高速+音声通話プラン
月額 1,480円~
データ通信 2G
※容量を使い切ったら
最大1Mbps使い放題
通話 無料通話なし

楽天会員への特典やサポートが手厚く、他者にないメリットを備える「楽天モバイル」。

その中でも「スーパーホウダイプラン」は、パケットを使い切っても、1Mbpsでネットが使えるという画期的なプランです。

1Mbpsでは、ネット検索ができ、動画再生もギリギリ出来るぐらいの通信速度になります。

そのため容量を使い切った後の、速度制限が苦痛になりません。

動画をたくさん見るなど、データ容量を多く消費する方にはコストパフォーマンス最高といえる格安プランでしょう。

Y!mobile

Y!mobile

出典:Y!mobile
プラン名 スマホSプラン
月額 1,480円~
データ通信 3G
通話 1回10分まで無料

快適な通信環境や低価格を備えた「Y!mobile」。

全国各地にワイモバイルショップがあるので、不明点やトラブルがあった場合は手厚くサポートしてくれます。

ソフトバンクの高品質な回線を利用しているので通信速度が速く、電波の安定性も抜群です。

さらに「スマホSプラン」では、通話もネットも合わせて月額1,480円~になるので、三大キャリアのスマホ料金を大きく抑えられるでしょう。

格安スマホ初心者の方にはもちろん、キャリアと同じように使いたい方にも選んでいただきたいプランです。

UQ mobile

uqmobile
プラン名 データ高速+音声通話プラン
月額 1680円~
データ通信 3G
通話 無料通話なし

安定した通信速度に定評のある「UQ mobile」。

こちらの「データ高速プラン+音声通話プラン」は名前のとおり、高速ネット通信に特化したプランです。

通常、格安スマホの動作が遅くなりがちなネット回線が混雑する時間帯や、地下鉄など電波が届きづらい場所でも早い速度で使えることが最大の魅力です。

格安スマホでも、データ通信を常に快適に使いたいという方にはうってつけです。

まとめ

今回は格安スマホが安い理由や、初心者にもおすすめの格安スマホについて、紹介してきました。

最後に、今記事のポイントを3つ確認していきましょう。

  • 基本プランを最小限に抑えているので安い
  • 三大キャリアに比べると通信速度は劣る
  • Wi-Fi環境が整っている人におすすめのサービス

このように格安スマホには、良い面・悪い面のそれぞれがあります。

「通話料金を安く抑えたい」
「自分に合った格安スマホを見つけたい」

と感じている方は、この記事を参考に、自分に合った格安スマホを見つけてくださいね。