Netflixで公開され、話題を呼んでいる映画「浅草キッド」。
昭和、平成、令和の時代を常に第一線で活躍し続ける天才芸人「ビートたけし」の浅草フランス座での下積み時代を描いた同名小説を映画化。
昭和という激動の時代に芸の道とひたすら真摯に向き合った面白くて、何よりかっこいい男たちの姿はきっと視聴者の皆さんに笑いと感動を与えてくれるはずです。
本記事では、Netflix映画『浅草キッド』に登場するキャストやあらすじ、視聴した感想を解説します。
この記事を読めば、ストーリーや評判が一気にわかります。
「浅草キッド」をより深く知るための手引となっているので、ぜひ最後までお読みください。
また、ネタバレを含んでいるため未視聴の方はお気をつけ下さい。
『浅草キッド』の概要・作品情報
まずは予告編をご覧ください。
浅草キッドの基本的な作品情報を以下の表にまとめたので目を通してみてください。
制作 | Netflix |
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配信年 | 2021年 |
原作 | ビートたけしの小説『浅草キッド』 |
主題歌 | ビートたけし「浅草キッド」 |
監督・脚本 | 劇団ひとり |
キャスト |
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監督・脚本は芸人・ビートたけしを心から愛する劇団ひとりさんが務めています。
以下動画は劇団ひとりさんのインタビューです。
調べてみたら大泉洋主演の映画『青天の霹靂(2014)』以来、監督2作目のようです。
大泉洋さん今回でもタッグを組んでいますね。
その他のキャストも豪華です!
『浅草キッド』のキャスト・出演者一覧
浅草キッドを視聴する前の方、もう既に視聴済みの方も、この作品のキャスト・登場人物について知っておくとより一層内容を楽しむことができるはず。
詳しく紹介していくのでご参考下さい。
ビートたけし…柳楽優弥
映画「浅草キッド」の主人公・ビートたけし役は柳楽優弥が演じます。
大学中退後に浅草フランス座に転がり込み幻の浅草芸人・深見に弟子入りし芸人を目指す。
ビートたけしは映画監督、俳優、芸人としての功績が大きく誰からも認められる唯一無二の存在です。
深見千三郎…大泉洋
深見千三郎は幻の浅草芸人。
ビートたけしの師匠。
子どもっぽいところはあるが人情味を持っている、厳しさの中にも思いやりがある存在です。
今回、深見千三郎を演じるのは、大泉洋さん。
数多くの映画・ドラマに出演していて声優、作家などマルチに活躍する北海道出身のタレントです。
ビートキヨシ役…土屋伸之(ナイツ)
ビートキヨシはツービートのツッコミ担当。
主人公たけしの浅草フランス座の先輩で、後にたけしを漫才の道へと誘い、二人でコンビ「松鶴家二郎・次郎(後のツービート)」を結成しました。
元々はたけしと同じく、深見千三郎に師事していましたが、徐々に客足がテレビに奪われていく現状を考え、漫才に未来を感じ、フランス座から姿を消します。
演じたのは、漫才コンビ「ナイツ」でツッコミを担当する土屋 伸之さん。
現役の漫才師である彼だからこそ、劇中で重要な要素となる漫才を上手に表現することが出来たのだと感じました。
千春…門脇麦
千春はビートたけしと共に夢を追いかけるために踊り子として働いていて、今作のヒロイン的な存在です。
そんな千春を演じているのは「愛の渦」や「トドメの接吻」にも出演している門脇麦さんです。
麻里(深見師匠の妻でストリッパー)…鈴木保奈美
麻里は深見千三郎の妻。
夫・千三郎を支え夢を応援し続ける良き妻。千三郎の弟子であるビートたけしらを温かい目で見守る存在。
麻里を演じる鈴木保奈美の代表作はドラマ「東京ラブストーリー」数え切れないほどの映画、ドラマに出演していて演技力の高さには定評があります。
井上(劇作家でたけしの友人)…中島歩
井上は、作家を志し浅草フランス座で修行している主人公たけしの同僚。
田舎から作家になるため家族反対を押し切って上京したが、定期的に母親に安否を知らせる手紙を送る優しい青年。
たけしと切磋琢磨し、フランス座のコントを共に作り上げた。演じたのは、中島歩さん。
2021年に出演作『偶然と想像』が第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した新進気鋭の演技派俳優です。
東八郎(深見の弟子でTVで活躍するコメディアン)…尾上寛之
東八郎は、浅草フランス座で深見千三郎に師事した後、テレビ進出した昭和を代表するコメディアン。
フランス座が経営不振に陥っている深見を心配し、劇場を閉館する提案や仕事を斡旋しようとするも怒鳴られてしまいます。
演じたのは、1994年にNHKの朝ドラ「ぴあの」で子役デビューし、数多くのドラマや映画に出演する俳優の尾上寛之さん。
『浅草キッド』のあらすじ・ネタバレと感想
ここでは、『浅草キッド』のあらすじと視聴した感想を書いていきます。
この浅草キッドを未視聴の方は、ネタバレを含むので注意して下さい。
映画『浅草キッド』のあらすじ・ネタバレ
劇団ひとり監督映画「浅草キッド」の内容を振り返りながら、感想を書いていきます。
内容を把握してから映画を観たいという方、ぜひチェックしてみてください。
エレベーターボーイから芸人・深見の弟子へ
大学中退後、芸人を夢見て浅草フランス座でエレベーターボーイをしていたタケシ。
劇場の支配人兼芸人である深見千三郎の華麗なコントを見て、弟子となり、ステージで輝く日々を想像するも現状は掃き掃除をし、愚痴をこぼす毎日でした。
しかしある朝、従業員の塚原さんが深見に弟子入りを口利きしてくれました。
「何が出来るんだ」という厳しい言葉に取り柄のないタケシはタジタジになりますが、深見はタップダンスを披露し、やる気があるなら教えてやると伝えます。
それ以来、タケシは深見に師事し、毎日タップの練習をして、みるみる上達していきました。
フランス座を後にし、漫才の道へ
深見に師事し、日々芸の腕を磨くタケシは次第に人気を集め、フランス座のコントには無くてはならない存在になりました。
ただ、時代はテレビが全盛の時代で劇場の経営は悪くなる一方、深見にもかつての弟子 東八郎から劇場を畳むべきだと言われますが、深見は反発します。
そんな中、タケシは以前フランス座でコントをしていた先輩 兼子キヨシから漫才の誘いを受け、劇場のことを考え一旦は断るが漫才に未来を感じフランス座を辞めて漫才をすることを決意します。
深見は猛反対しますが、外で勝負をしたいとタケシは告げフランス座を後にしました。
鳴かず飛ばずの時代から漫才のスターへ
タケシとキヨシは、松鶴家タケシ・キヨシとして地方巡業を回りますが、鳴かず飛ばずで客と大喧嘩となり店を追い出されたり、用意されたホテルがラブホテルだったり散々な日々を過ごします。
そんな中、タケシはネタをもっと過激にして、コンビ名も新しく“ツービート”とし二人は浅草を拠点に活動を開始。
劇場で次第に人気を集めた彼らはテレビでも成功し、漫才ブームに乗り、大スターとなりました。
一方、深見はフランス座の経営不振から他の仕事で生計を立てるようになり、妻の真里もそんな深見を支えますが過労で倒れてしまいます。
師匠との再会、そして別れ
大スターとなったタケシは、放送演芸大賞を受賞し、深見のアパートを訪れます。
賞金を小遣いだと言って渡され、文句を言いながらも紙幣を数えるボケにタケシはツッコみ二人は以前の師弟関係に戻ります。
馴染みの店に飲みに行き、二人の話術に店中が笑いに包まれます。
真里に先立たれ酒浸りの生活を送っていた深見は「負けてられない」と芸の道に戻ろうと決意するも、タバコの不始末による火災で亡くなってしまいます。
タケシは、突然の別れに遺影に向かって、愛の詰まった毒を吐き、そして、フランス座で過ごした激動の日々を思い出すのでした。
『浅草キッド』の感想
この作品はビートたけしとその師匠である深見千三郎の関係について描かれていて、彼ら二人がどのようにしてお笑いの世界を極めていったのかが分かりました。
そして「浅草」という土地が持つノスタルジックな雰囲気もこの映画では上手く表現していたと思います。
ビートたけしを演じている柳楽優弥の演技がとても素晴らしく、顔はあまり似ていないのに、仕草や台詞の言い方によってちゃんとビートたけしっぽさを出せていたのがスゴかったです。
この作品はお笑い芸人の劇団ひとりが監督と脚本をつとめたということですが、こんなに監督としての実力があるとは知らなかったのでかなり驚きました。
伏線となる場面もちゃんと後半になってから回収し、話のテンポもずっと良くて、最初から最後まで全くだれることなくストーリーに集中できました。
キャストから監督まですべてが上手くハマった作品だと思います。
浅草キッドのまとめ
ここまで『浅草キッド』の感想について語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
ビートたけしの自伝映画ではありますが、ビートたけしに今まで興味がなかった人でも思わず引き込まれるような素晴らしい内容となっています。
どんなに大物人物であっても、最初は地道な舞台からの積み重ねで這い上がったということが分かり、努力の大切さを教えてくれる作品です。
気になった方はぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか。