スマホやタブレットで手軽に動画コンテンツが楽しめるVODですが、最近では4K動画に対応するVODも増えてきています。

「4K動画が楽しめるVODはどれ?」
「そもそも4K動画って何?」

と気になっている方もいらっしゃるでしょう。

そこで当記事は4K動画とは何か、4K動画を楽しむための環境、そして対応するVODなどを紹介していきます。

この記事を読めば、VODで4K動画を楽しめる方法がわかるようになるでしょう。

より高画質なコンテンツを楽しみたい方はぜひ参考にしてください。

4K動画とは、そもそも何か?

4Kとは動画の「解像度」のことです。

解像度が高いほどきめ細やかな、美しい映像を楽しめます。

現在VODで配信される解像度は次の4つ。

▼4K:4,096×2,160
▼フルHD:1,980×1,080
▼HD:1,280×720
▼SD:720×480

この数値は画面に映る「点」の数です。

点が多いほど動画の細かい部分を描写でき、よりリアリティのある、迫力の映像を楽しめるという仕組み。

映像コンテンツを楽しむ定番アイテムとしてDVDとBD(ブルーレイディスク)がありますが、それぞれの解像度は次のとおりです。

▼DVD:SD画質
▼BD:フルHD画質

BDで動画を視聴したことがある方ならご存知でしょうが、両者の映像表現にかなりの開きを感じられるでしょう。

よりクッキリとして、ダイナミックな表現を体験でき、没入感にも大きく影響します。

気になる人は同じ作品をDVD、BDでそれぞれ視聴すると分かりやすいので試してみる価値アリ。

4K画質はBDをさらに上回る、より高画質な映像作品。

自宅で楽しめる最高級画質と考えて差し支えありません。

4K動画を観るのに必要な環境

4K動画を楽しむためには、必要な環境を整えなくてはなりません。

そのためには次の2点を準備する必要があります。

  1. 4K対応のテレビやデバイス
  2. 4K対応の動画

それぞれ詳細を見ていきましょう。

4K対応のテレビ&デバイス

4K動画を楽しむためには、4Kに対応するテレビとデバイスを用意するのが前提です。

せっかく4K動画を再生できる環境にあっても、それを表現できるテレビがなければ意味がありません。

そのため、4K対応のテレビを準備することが第一条件となります。

家電量販店やネット通販でテレビのカタログスペック見る際に「4K」の表記があるかをチェックしてくださいね。

4Kテレビの一部にはVOD対応モデルがあります。

一例として次の3つ。

  • ソニーブラビアAndroid TV
  • シャープアクオス Android TV
  • 船井電機FUNAIテレビ(18年モデル以降)

これらのテレビを購入すれば、これだけでVODの4K動画が楽しめます。

もし上記以外の4Kテレビを使っているなら、4K対応のデバイスを購入しなくてはなりません。

代表的な4K対応デバイスに次の2点が挙げられます。

  • Chromecast Ultra
  • Amazon Fire TV

これらのデバイスを4K対応テレビに接続すれば4K動画を楽しむ環境をセットアップできます。

4K対応動画(コンテンツ)

せっかく4K動画を楽しむ環境を整えても、コンテンツ自体が4K動画でなければ意味がありません。

ありがちな勘違いとして「4Kテレビを使っていればすべてのコンテンツが4Kで視聴できる」といったものがありますが、あくまでも配信されているコンテンツ自体が4Kに対応していなければダメです。

つまり、VODで4K動画を楽しみたい方は、4K動画を多く配信しているVODと契約する必要があります。

4K動画対応VOD7選!!各VODにおける4K動画を観る条件&対応コンテンツ

ここからは4K動画に対応しているVODの、4K動画を視聴する条件および対応するコンテンツを詳しく紹介していきます。

1. U-NEXTで配信中の4K作品

現在U-NEXTで配信されている4Kコンテンツは主にNHKオンデマンドの作品となっています。

例えば次の5作品。

  1. パトレイバー首都決戦
  2. 精霊の守り人II 悲しき破壊神
  3. 日本刀に恋して
  4. ダーウィンが来た!
  5. 風間杜夫の落語会

など

ごく一部を除いて、基本的に見放題対象外なのが少々痛いところ。

4K対応コンテンツを視聴する際は、ポイントを使って個別でレンタルする必要があります。

普段は見放題コンテンツを楽しみ、毎月付与されるポイントを使って4K対応コンテンツを楽しむ、という流れがU-NEXTの使い方となるでしょう。

U-NEXTで4K動画を見るのに必要なもの

U-NEXTは4K作品を視聴するために、別途登録する必要はありません。

ただし、4K対応デバイスを準備する必要があります。

対象製品は次の6点。

  • U-NEXT TV
  • Chromecast Ultra
  • AmazonFireTV
  • ソニーブラビアAndroidTV
  • シャープアクオスAndroidTV
  • 船井電機FUNAIテレビ(18年モデル以降)

VODを視聴できる4K対応テレビを持っていないなら、上記5点のいずれかを購入し、セットアップすればOKです。

また、U-NEXT TVという4K対応デバイスを販売したこともあり、今後はますます4Kコンテンツのボリュームが増えていくと予想されます。

2. Netflixで配信中の4K作品

Netflixは現在約300本の4Kコンテンツを配信中です。

海外ドラマやNetflixオリジナル作品が中心。

一例として次の5つが挙げられます。

  1. デアデビル
  2. アイアンフィスト
  3. ゴーストバスターズ
  4. ブレイキングバッド
  5. パシフィックリム

など

名作と呼ばれる海外ドラマが沢山ラインナップしているのが嬉しいですね。

マーベル作品が多いのもNetflixの強み!一度見たことがある作品でも、4Kで見返すとまた面白い体験ができるでしょう。

またNetflixオリジナル作品や独占配信のボリュームも多く、ここでしか楽しめないタイトルが多いのも覚えておきたいポイントです。

Netflixで4K動画を見るのに必要なもの

Netflixで4Kコンテンツを楽しむには、月額1,800円のプレミアムプランに加入する必要があります。

再生する環境として次の3点のいずれかを用意しましょう。

  • Netflix対応4Kテレビ
  • AmazonFireTV
  • Chromecast Ultra

Netflixに対応する4Kテレビは沢山あるので、すでに持っている方は、わざわざ買い直す必要はありません。

お手持ちの4KテレビがNetflixに対応していないなら、AmazonFireTVまたはChromecast Ultraのどちらかを購入し、セットアップすればOKです。

3. Amazonプライムビデオで配信中の4K作品

Amazonプライムビデオの4K作品はオリジナルが多く、日本のテレビで放送されたドラマも配信されています。

配信されているコンテンツの一例として次の5つが挙げられます。

  1. はぴまり
  2. グランドツアー
  3. メン・イン・ブラック
  4. マーベラス・ミセス・メイゼル
  5. ザ・クライム

など

Amazonプライムビデオは特に追加料金も必要ありません。

そのため、4K対応のVODの中でトップクラスのコストパフォーマンスを誇るのが嬉しいところ!

また4K対応の映画作品も数多く配信されているため、より美麗で迫力のある作品を楽しみたい方にピッタリです。

Amazonプライムビデオで4K動画を見るのに必要なもの

Amazonプライムビデオに対応する4Kテレビを持っていれば、アプリをインストールし、ログインするだけで視聴OK。

もしアプリに対応していない4Kテレビを持っている場合は「AmazonFireTV」を購入し、セットアップすれば視聴可能になります。

4. dTVで配信中の4K作品

dTVの4K作品はあまり数は多くなく、オリジナル作品がメイン。

一例として次の4つが挙げられます。

  1. 裏切りの街
  2. 絢香レインボーロードツアー2015-2016
  3. アメイジング・スパイダーマン
  4. バイオハザード

現段階では対応作品が少なく、4Kコンテンツ目的でdTVを選ぶのは少々微妙なところ。

dTVで4K動画を見るのに必要なもの

dTVで4K動画を見るには次の4点のうちいずれかを準備しましょう。

  • dTVに対応する4Kテレビ
  • ドコモテレビターミナル
  • AmazonFireTV
  • Chromecast Ultra

dTV対応テレビはあまり多くないので、お手持ちの4KテレビにAmazonFireTVやChromecast Ultraをセットアップするのが良いでしょう。

5. NHKオンデマンドで配信中の4K作品

現在スーパーハイビジョンの試験放送が行われており、NHKオンデマンドの4Kで制作した番組の一部を配信しています。

2018年五月一日現在の配信番組の一例は次の6つ。

  1. ワイルドジャパン
  2. 京都御所 至高の美の守人
  3. 放送90年ドラマ 紅白が生まれた日
  4. 精霊の守り人
  5. 桜ほうさら
  6. ダーウィンが来た!

ドキュメンタリーが中心になっており、4Kの美しい映像を最大限に活かした作りになっているコンテンツが多い印象です。

対応作品自体はかなり少ないのですが、随時拡充される予定なので楽しみに待ってみましょう。

NHKオンデマンドで4K動画を見るのに必要なもの

NHKオンデマンドの4K配信は民間動画配信サービスを経由して提供されています。

NHKオンデマンド自体では4K配信は行われていないので注意してください。

NHKオンデマンド4K配信を実施しているVODは次の6つです。

  • アクトビラ
  • J:COM
  • ひかりTV
  • ビデオマーケット
  • みるプラス
  • U-NEXT

これらのVODと契約し、配信コンテンツ内からNHKオンデマンド作品を探してみましょう。

6. ひかりTV『テレビオンデマンド』で配信中の4K作品

ひかりTVはチャンネル放送と動画配信の両方を一度に楽しめるのが特徴です。

4K対応作品は約1,300本とボリュームは十分!

お笑いライブの生中継映像といったバラエティーやドキュメンタリーが多いのですが、ドラマや映画もたっぷりと提供されています。

一例として次の5つを紹介。

  1. 天使と悪魔
  2. ヨセミテの大自然
  3. ピクセル(吹替版)
  4. 自衛隊観艦式2015
  5. スパイダーマン

テレビとビデオの両方を楽しみつつ、4Kコンテンツも視聴したい!そんな方にイチオシです。

ひかりTVで4K動画を見るのに必要なもの

ひかりTVには4つのプランが提供されていますが、基本放送プラン以外はすべて4Kコンテンツの視聴が可能です。

各プランの料金および視聴可能なチャンネル・ビデオをまとめると次の表のとおり。

プラン お値うちプラン テレビおすすめプラン ビデオざんまいプラン 基本放送プラン
月額 2,500円(2ねん割) 1,500円(2ねん割) 1,500円(2ねん割) 1,000円
テレビ 50ch以上 50ch以上 10ch以上 10ch以上
見逃し配信 × ×
ビデオ 約15,000本を見放題 一部の無料作品を見放題 約15,000本を見放題 ×

ひかりTVの4Kコンテンツは対応デバイスにて再生する必要があります。

具体的には次の3つ。

  • ひかりTVチューナ内蔵4Kテレビ(アクオス、レグザなど)
  • 4K対応ひかりテレビチューナー(NTTぷららの4Kチューナー、ソニーの4Kメディアプレーヤーなど)
  • 4K対応スマホ(XPERIAシリーズ)

基本は4Kテレビ+4K対応ひかりテレビチューナーの組み合わせで視聴します。

7. アクトビラで配信中の4K作品

アクトビラで提供されている4KコンテンツはほぼNHKオンデマンドのみとなります。

対応作品はの一例は次の3点。

  1. ダーウィンが来た!
  2. 東京グルメ噺
  3. 新TV見仏記

各作品は200円程度でレンタルするか、月額972円の「NHKオンデマンド特選見放題パック」に加入する必要があります。

アクトビラで4K動画を見るのに必要なもの

アクトビラは入会金・月額不要で、視聴したいコンテンツをレンタルするスタイルを採用しています。

見た分のみ料金が発生する仕組みなので、普段あまり動画を視聴する機会がない方にとって無駄がありませんね。

視聴するには、アクトビラ対応端末からアクセスするだけでOK。

多くの4Kテレビにアクトビラが搭載されていて、リモコンの「アクトビラ」ボタン、または「ネット」ボタンを押してアクトビラを選択してください。

4K対応作品数の比較

2018年10月時点で、各VODが提供している4K対応作品の数を表にまとめると次のようになります。

VODの名称 4K(フルHD)作品数
U-NEXT 23本
dTV 7本
Netflix 約300本
Amazonプライム 約50本
NHKオンデマンド 12本(他のVOD経由)
ひかりTVのテレビオンデマンド 約1300本
acTVila(アクトビラ) 契約VODによる

このように、4K作品の数が多いのは

  • Netflix
  • ひかりTVオンデマンド

の2つ。

他とかなり差がありますね。

4K作品を中心にコンテンツを楽しみたいなら、これらのうちいずれかを選ぶのが現時点ではベストです。

NHKで2018年12月から「4K・8Kスーパーハイビジョン」放送が開始!

2018年から4K・8Kスーパーハイビジョンの試験放送がスタートし、来る2018年12月1日より、いよいよ本放送が開始されます。

NHKは、ハイビジョンを超える4K・8Kを「スーパーハイビジョン」と総称し、その番組制作を進めています。4Kはハイビジョンの4倍、8Kは16倍の画素により、超高精細映像を映し出す次世代のテレビ技術です。きめ細かな美しい映像に加えて、聞く人を包み込む5.1チャンネルサラウンド(4K)、22.2マルチチャンネル(8K)の立体的な音響によって、まるでその場にいるかのような圧倒的な臨場感を体感できます。

4K・8Kに対応する新たなチャンネルとして次の2つを追加。

  • NHK BS 4K
  • NHK BS 8K

正式なロゴも決定しています。
NHKのBS 4K・BS 8Kのロゴ

各特徴をまとめると次のとおりです。

【NHK BS 4K】
  • 今のテレビの4倍の画質
  • 地上波、衛星波から選りすぐりの番組を4K画質で放送
  • 独自の特集番組を予定
  • 毎日6時~24時放送
【NHK BS 8K】
  • 世界一の画質と音響を堪能できる
  • 今のテレビの16番の画質
  • スタジアムやコンサートホールにいるような臨場感、没入感を体験できる番組
  • 毎日10時~22:10放送

4Kテレビや8Kテレビを持っている方は、これまで以上の高画質なコンテンツを自宅で手軽に楽しめるようになりますね。

4K・8K対応チューナーやアンテナも必要

4K・8K放送の仕組み

ただし、4K・8K対応のテレビがあればすぐに視聴できるわけではありません。

仕組み上対応チューナーやアンテナの準備が必要です。

チューナーは家電量販店やネット通販などで購入できますが、対応するアンテナを取り付けなくてはならないのがハードルとなるでしょう。

特にマンションに住んでいる方は、オーナーにお願いしなければ対応してもらえない可能性も。

相談しても、いつ設置してもらえるかは分かりません。

2018年12月1日からスタートするNHKのスーパーハイビジョン放送ですが、多くの方が堪能するにはまだしばらく時間がかかるでしょう。

まとめ

今回は4K動画を配信中のVOD、各社の特徴や取り扱うコンテンツなどを紹介しました。

ポイントをおさらいしましょう。

ここがポイント
  • 4Kコンテンツを取り扱うVODはまだ少ない
  • VODによって力を入れているところとそうでないところがはっきりと分かれる
  • 4Kコンテンツを視聴する環境を整える必要がある

以上3点が本記事の要点となります。

「VODで4Kコンテンツを楽しみたいけれど、どれを選べばいい?」
「4K動画を楽しむためには何を準備すればいい?」

といった方はこの記事を参考にして、あなたに合った4Kコンテンツを提供しているVODを選んでくださいね。